港北区、青葉区、戸塚区の人口動態、中原区(武蔵小杉)台頭の影響

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つづき


港北区・・・社会増加数は平成20~22年にガクッと落ちましたが、東横線副都心線直通の効果なのか、盛り返していますね。現在、港北区の自然増加数は1300人ほどで、市内で最も多くなっています。また10年前からの自然増加数の減少幅も小さいですね。社会増加をキープしていること、なかでもこれから子供を生もうという若い世帯の転入が割合として多いのかもしれません。なぜなんでしょう、東横線の人気ということなんでしょうか。東横線は都心に勤務する人だけでなく、横浜方面に勤務する人も沿線に抱えることができますね。その点では鶴見区も同じです。ここ数年の横浜市の人口増加をけん引している港北区鶴見区ですが、横浜市内で最も都心に近く、都心と横浜どちらにもアクセスが良いという共通点があります。今はまだ勢いを感じますが、この両区の人口動態が弱くなってくると横浜市も本格的な人口減少に入っていくのかもしれません。


青葉区・・・この10年の社会増加数はあまり多くなく、自然増加数も減少傾向です。10年前は自然増加数が市内トップで1600人もありました。ということは平成18年より前に社会増加数が多かった時期があることが想像できますね。青葉区グリーンライン開業の前年である平成19年、そして平成20年と社会増加数がマイナスまで落ちましたが、それ以降も都筑区のほうに需要を取られている部分がある気がします。青葉区都筑区は似ています。緑が豊富で、区画の整った住宅地。平均所得が高く、教育意識のたしかな家庭が多いことも挙げられます。都心までの通勤時間も同じくらいです。両区とも住環境や教育環境を重視したいと考える子育て層に人気があることが想像できますが、グリーンライン沿線という選択肢が増えた分だけ青葉区の需要は減った可能性もありそうです。


戸塚区・・・平成23年から転出超過が3年続くなど、近年は社会増加数があまり強くないですね。自然増加数も平成18年は1000人を超えていましたが、2年前よりマイナスとなっており、平成23、24年は人口減少となっています。が、隣接する泉区港南区栄区に比べれば、人口動態の弱まりは遅く、金沢区などを見ても横浜市南部の中では健闘していると言えます。なぜでしょう。JR東海道線横須賀線が走っており、都心部への距離の割には所要時間が短いという利便性が理由としてあるように思います。どの区にも言えますが、今後はますます自然増加数のマイナスが大きくなっていくでしょうから、そのマイナスを社会増加数で補えなければ、人口減少になっていくということですね。



港北区青葉区とその周辺の行政区の社会増加数について横浜市のサイト、川崎市のサイトで平成7年まで遡って調べてまとめてみました。


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こうするとまた色々と見えてくることがありますね。青葉区の社会増加数は平成18年から勢いが落ちています。理由としては都筑区でのグリーンライン開業の影響もあるのでしょうが、宮前区、中原区での社会増加数が増えた影響も相当にありそうです。宮前区は青葉区の隣で、田園都市線で1つ渋谷側になります。中原区は武蔵小杉ですね。

平成20~22年の港北区の社会増加数の減少も、都筑区グリーンライン開業の影響がありそうですが、それとともに隣接する中原区での社会増加数が増加して需要を取られたことも一因としてあるのかもしれません。

中原区の社会増加数は平成22~24年に一度落ちていますね。平成23年には東日本大震災がありましたが、平成23、24年はその影響なのか、中原区だけ極端に落ち込んでいます。地震対策として免震構造や制震構造が採用され、安全がうたわれているタワーマンションですが、東日本大震災のあとは一時的に需要が落ちたのかもしれません。平成25年からは元の勢いを取り戻していますが、平成25年は東横線副都心線直通が始まった年ですね。ちなみに横須賀線武蔵小杉駅開業は平成22年になります。

都筑区は平成25年から社会増加数が弱くなっていますが、見事に中原区と強弱が入れ替わる形になっています。港北区東横線副都心線直通をきっかけに勢いを取り戻し、需要を奪い返している影響もあるのかもしれません。ただ、平成27、28年の都筑区の社会増加数は、前回記事のとおり傾斜マンション問題で余計な転出があるはずなので、実態としてはもっと増加していると思います。

こうしてみると、この10年余りの間に中原区が台頭してきたことで周辺エリアに及ぼしている影響は大きそうですね。




おしまい

中区、港南区、保土ヶ谷区、旭区の人口動態、都筑区の昨年の転出超過

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つづき


あと気になったところ・・・


中区・・・社会増加数は比較的大きくプラスで推移していますが、自然増加数はずっとマイナスです。南区も似ていますね。中区、南区は「this is 横浜」といった感じの昔からのエリアですが、それだけご高齢の住民が多いということなんでしょうかね。


港南区・・・社会増加数がこの10年余り継続してマイナスです。自然増加数も平成23年からマイナスとなりました。平成18年から見ると自然増加数の減少幅は1113人です。中区の減少幅は320人、南区は473人です。人口規模を考慮しても、港南区の減少幅は大きく感じますね。やはり社会増加数が弱いと、相応に若い世帯の転入が少なく、出生数減少→自然増加数減少という傾向がありそうです。


社会増加数の多い鶴見区神奈川区を見ると、平成18年からの自然増加数の減少幅はそれぞれ430人、198人と人口の割に少なく、西区にいたっては41人増加しています。


保土ヶ谷区・・・実は昨年の社会増加数が横浜市で1番多かったんですね。1928人!もの転入超過。調べてみたら、シティテラス横浜和田町という373戸の大型マンションの供給があったようで。80平米で4000万円台はお手頃感ありますね。駅から結構な坂がありそうですが、一応徒歩5分6分だとか。家族世帯に人気だったことが想像できますが、私も経験者ですが、ベビーカーを利用していると坂はきついです。でもそういうデメリットを考慮してもなお割安感があれば良い買い物ということですね。


旭区・・・平成23年から人口減少傾向と言っていいでしょうね。自然増加数のマイナスが年々大きくなってきています。が、来年、二俣川にグレーシアタワー二俣川という421戸ものタワマンができるそうで。昨年の保土ヶ谷区のようにドンと大幅な人口増加があるのかもしれません。相鉄線によるJR直通線と東急直通線の開通を控えていますが、旭区は西谷以西の駅を複数抱えていますから、今後沿線開発なども合わせて恩恵が期待できたりするのでしょうか。二俣川のタワマンはそういうことなんでしょうね。


上の表をパッと見ると、市営地下鉄グリーンラインが開通した平成20年前後には沿線の港北ニュータウン都筑区の社会増加数が増えていますし、東横線副都心線の直通が始まった平成25年前後には沿線の港北区の社会増加数が増えていますね。やはり鉄道の持っている影響力は大きいということでしょうか。


都筑区・・・港北ニュータウン都筑区です。平成6年に区として発足して以来、継続した開発によって人口を増加させてきました。区の発足まで遡って調べてみたら、平成7年から平成12年の社会増加数は毎年5000人を超えていて、それ以降もだいたい2000~3000人を上回って推移し、グリーンライン開通の平成20年にふたたび5000人を超えてそれをピークに落ち着きつつあるように見えますね。特に平成25年からは社会増加数の増加幅が大きく減少し、昨年は転出超過となっています。ちょっと急な感じがしますが、なぜなんでしょう。理由として思い当たるのはニュースなどでも取り上げられていた傾斜マンション問題ですね。昨年、全4棟705戸の建て替えが決まったようですが、こちらにお住まいになられていた方々が転出された影響が大きいのだと思います。マンションのあった池辺町の人口が2年前と比べて2000人ほど減少しているのでやはりその影響でしょう。転出先がまた都筑区内であれば社会増加数には影響ないですが、区外であれば社会増加数にはマイナス。どれだけの人が区内に留まり、区外へ転出されたかは分かりません。なので、ここ2年ほどの社会増加数は参考になりませんね。


ただ、平成25年26年に増加幅が急に減少しているのは気になります。平成25年は東横線副都心線直通を開始した年です。その年の港北区は2727人と都筑区とは対照的に社会増加数を大きく増やしています。こういうのって関係ありませんかね?じゃあ平成20年に都筑区グリーンラインが開通したときはどうだったか?都筑区の社会増加数が5000人を超えた年ですが、港北区は885人と急に減少しています。港北区とは反対側で都筑区に接する青葉区を見ると、平成19年20年はやはり社会増加数は減少していて転出超過となっています。


鉄道の開通など利便性が向上する(人気が高まる)イベントをきっかけにして、その沿線地域では開発が活発化し、マンションや戸建ての供給が増え、人口が流入する。一方、その隣接地域では需要を奪われ、転入数が減少し、社会増加数が減少する。または直接的に、こっちからあっちへという転出が増えて、社会増加数が減少するということもあるのかも知れません。どこかで増えれば、どこかで減る。これからはますます郊外に与えられる人口のパイが小さくなってきますから、そうした動きがはっきりとしてくるような気がします。





つづく

横浜市18区 行政区別の人口動態推移

横浜市の統計ポータルサイトで行政区別の平成18年から平成28年までの人口動態を調べてまとめてみました。


人口増加数というのは社会増加数と自然増加数の合計で表されるんですね。

社会増加数というのは転入数から転出数を引いたもので、自然増加数というのは出生数から死亡数を引いたもの。

つまり

人口増加数=社会増加数+自然増加数

社会増加数=転入数-転出数

自然増加数=出生数-死亡数

ということです。

社会増加数がプラスであれば転入超過、マイナスであれば転出超過。

で、このような人口の動きを人口動態と言うそうです。


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継続的に人口が増加しているのは、鶴見区神奈川区、西区、中区、港北区緑区青葉区都筑区、あと戸塚区もですかね。

やはり地理的に東京都心に近い側に位置している行政区が多いですね。戸塚区は都心から離れた側に位置しますが、区内をJR東海道線横須賀線が貫いており、都心までの所要時間はその距離の割に短いです。西区、中区は横浜市の中心部、都筑区ニュータウンという色合いも強いです。

鶴見区神奈川区、西区、中区の人口増加は社会増加に支えられ、港北区緑区青葉区都筑区、戸塚区の人口増加は、自然増加の割合も大きいですね。青葉区などはこの10年間の社会増加数の合計は1140人でしかなく、ほとんどが自然増加です。

自然増加数は、世の中全体の少子高齢化の進行を受けて、10年前に比べれば、ほぼどの区も減少しています。ただ、傾向として社会増加数が大きくプラスで推移してきたところは減少幅が小さいようにも見えますね。社会増加数が多いということは、相応にこれから子供を産む若い世帯も多く流入しているということで出生数の減り方が緩やかなのかもしれません。


ちなみに横浜市全体の人口動態はこのような感じになっています。


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市内18区のうち、既に11区で自然増加数がマイナスとなっていますが、昨年は戦後初めて横浜市として自然増加数がマイナスとなったそうです。

自然増加数は年々確実に減少しており、今後はそのマイナス幅が社会増加数を上回るようになると、横浜市も人口減少に移っていくということですね。

そうならないように引き続き、鶴見区港北区あたりを中心に大規模マンションをばんばん建てて、社会増加数を稼いでもらって・・・・・

という発想も、もはやなんだか違うような?

今後はますます、限られたパイの奪い合い、需要の食い合いにしかなっていかないような気がします。どこかで増えれば、どこかで減り、市全体として減少に向かっていく流れは変わらないのかな。



つづく

金沢区は人口減少、青葉区は人口増加、西区はもうすぐ10万人

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つづき


金沢区・・・横浜市の南端です。この5年で3.3%の人口減少、10年くらい前から減り始めていますね。金沢八景駅から横浜駅まで京急線で20分ちょっと。品川駅まで50分前後。東京駅までは1時間。そこまで通勤に不利な印象はないですが、なぜなんでしょうね。町別に見ると、瀬戸や釜利谷東2丁目で200人近く増えていますが、このへんは金沢文庫金沢八景の駅前なのでマンションができた影響でしょうか。大道2丁目は駅から離れていますが、戸建の開発分譲でもあったのか180人ほど増え、富岡東5丁目も160人ほど増えていますが、こちらはやはり京急富岡の駅前ですね。他にもところどころ人の増えている町がありますが、やはり区内全般で減少しています。金沢区八景島シーパラダイスがあり、今や潮干狩りでとても有名になった海の公園、また山側には金沢動物園やローラー滑り台のある金沢自然公園があったりと、自然環境にとても恵まれています。特に子育て世代にはとても魅力的に思えるのですけどね。都心や横浜までの所要時間は藤沢と同じくらいで、海を抱えている点も似ています。が、藤沢市では人口が増加していて、かたや金沢区は人口が減少しています。この違いはどこに?全国的に有名な湘南ブランドとの差でしょうか。藤沢市横浜市の小児医療費助成の手厚さの差でしょうか。金沢区には釜利谷南3丁目4丁目など個人的に好きな住宅地があります。区画が広く、道路も広く整備され、山の緑が近くに感じられる高台の住宅地です。金沢文庫駅からバスで10分ほど。横浜市全域にわたって言えることですが、駅まで遠かったり、アップダウンがきつい既存の住宅地は人が減っている印象ですね。


金沢区の北側で接する磯子区が2.7%も増加しているのが意外でなぜかなと思って調べてみるとプリンスホテル跡地にブリリアシティ横浜磯子という1230戸の大規模マンションができていたようで。これだけで3000~4000人くらい増えているんでしょうね。



青葉区・・・この5年で1.2%の人口増加。青葉区横浜市でも屈指の住環境、子供の教育環境の良さを誇り、市内で2番目に人口が多い行政区です。最も人口が多いのが港北区で、3番目に多いのが鶴見区です。港北区鶴見区は、工業系地域から工場が次々と撤退し、その跡地に大規模マンションが次々と建てられ人口を大きく増やしていますが、青葉区は元から住宅地として開発されているのでそのあたり事情が違いますね。この5年の間に建てられたマンションを見ても、それほど大きなものはなかったようです。人口が急増しているエリアでは保育園などの問題が深刻ですが、青葉区などは近年人口動態が穏やかなので、もしかしたら保育園は比較的入りやすいのかもしれませんね。


お隣の宮前区は3.3%と青葉区よりも人口を増やしていますが、こちらは学校跡地、社宅跡地が出てきて400戸クラスの大規模マンションが相次ぎました。その影響が大きいのでしょう。あとは宮前区のほうが渋谷寄りということで昨今の都心回帰傾向もあるのでしょうか。新築戸建てなどを見てると、宮前区は駅から離れると3000万円台~4000万円前半の物件が結構ありますね。駅からバス10分15分でもトータルの通勤時間で1時間ほどであれば、たしかにお得感はあるような気もしますがどうなんでしょう。建売りをやってる人に聞いた話では「今は安くないと売れない」とか「安い物件から売れていく」らしいですが、そういう部分もあるんでしょうかね。


青葉区に話を戻すと、今度たまプラーザでドレッセWISEたまプラーザという大きなマンション(278戸)が来年の完成になるようです。300戸に近い大きなマンションは青葉区では久しぶりではないかと思いますが、駅に近いということもあり、価格はだいぶ高いみたいですね。こういう大きな物件に区外から子育て家族世帯がたくさん入居すれば人口がドンと増えるのでしょうが、あまり価格が高いとどうなんでしょう。区内に住む裕福なご年配夫婦の住み替えが多くなるのでしょうか。ご年配の方々の住み替えで空いた一戸建てに、若い家族がどんどん入ってくれば良いですが、青葉区も駅から徒歩15分以上離れているエリアも多く、やはりアップダウンがあるところですからね。その分、安ければいいのでしょうが、良好な住環境を保つため最低敷地面積が125平米以上と定められた場所が多く手頃な大きさに敷地を分割することができなかったり、青葉区というブランド感も手伝っているのか、都心までの所要時間の割にはやや高い物件が多い印象です。ただ実際、新幹線の新横浜駅へアクセスが良かったり、羽田空港や成田空港へリムジンバスが出ていたりもしますし、環境も良いですからね。妥当と言えば妥当なのかもしれません。


東京都心の大手町、丸の内エリアに勤務している場合、たまプラーザ駅から大手町駅までの朝の所要時間は田園都市線でだいたい50分弱ですが、たとえば、JR東海道線沿線を調べてみると、戸塚駅から東京駅までの所要時間は45分を切ったりします。でも物件価格は戸塚のほうが断然安いですね。さらには青葉台駅から大手町駅までと、藤沢駅から東京駅までがだいたい1時間弱と同じくらいの所要時間ですが、やはり藤沢周辺のほうが安いです。共稼ぎで時間に余裕のない家庭が増え、また、全体的に不動産が値上がりして手が届きにくくなっている状況下、通勤時間と価格のバランスをシビアに見極め、また手が届く範囲でということで、今後は戸塚や藤沢、大船あたりが若い方を中心に見直されてきそうな気がします。というか、藤沢はすでに人気と言っていいのかもしれませんね。小児医療費助成のお得感や湘南の海の魅力を考えれば、戸塚や大船をこえて藤沢まで行ってしまっても、と考える人は結構いるのではないでしょうか。個人的にはいつ起きてもおかしくないと言われる大地震での津波のことを考えると湘南エリアは一度は住んでみたいエリアですが、なかなか難しいですね。


アベノミクス以降、不動産価格は大きく上昇しましたが、収入が大きく上昇したという話はあまり聞きません。不動産の一次取得者である若い人が割を食っている時代ですね。アベノミクス前からすでに不動産を所有していた人は、買い替えに際して、自身の所有する不動産も値上がりしているわけで、前の時代に比べて不利になることはないですから。ローンを組める期間が5年短くなったことくらいですね。



西区・・・5年前に比べて3%の人口増加。みなとみらい地区には断続的にタワーマンションが建てられてきましたが、つい最近も新たに2つ(500戸以上)できました。西区の人口はもう少しで10万人に到達です。みなとみらいは空き地や暫定施設が多かった印象ですが、近年は景気の手伝いもあって企業誘致が上手く行き始めたのか、次々と企業が進出を決めています。みなとみらいの就業人口が増えると、横浜市内の住宅需要が増えるでしょうから、かつて都心通勤者のベッドタウンとして開発され、今は人口を減らしているエリアにとっても多少なりともプラスに働きそうです。横浜市の郊外住宅地に住み、みなとみらいまで30分くらいで通勤。どうでしょうかね。



きりがないのでこのへんで・・・


東京23区、川崎市は人口増加の勢いが凄まじいです。横浜市では東京駅まで30分の鶴見駅を擁する鶴見区が人口増加率トップ、次いで港北区神奈川区、西区。まさに東京一極集中、都心側への回帰といった現象がそのまま見て取れます。背景には職住近接志向の高まりがあるのでしょう。単に大規模マンションをばんばん建てることができるエリア(工場跡地などを抱えているエリア)の人口が増えているという見方もあると思いますが、それも需要があってのことですからね。

政令市以外では、藤沢市、海老名市、大和市茅ヶ崎市の人口増加率が高いです。都心通勤圏としては遠くなりますが、小児医療費助成が手厚かったり、不動産価格が安かったり、湘南の海が近かったり、JR東海道線が使えれば、意外と都心までの所要時間は短かったりと、今どきふうに言うとコスパが高いとでも言うのでしょうかね。

お金をかけられる人は職住近接志向、お金をかけられない(かけたくない)人はコスパ志向、ほかにも海で遊ぶのが好きだから海の近くに、のような趣味志向というのもありそうです。住む場所を選ぶときに、なんとなくバランスを考えて・・・ではなく、優先したいことをはっきりさせてそっちに尖っていく人が増えているような気もしますね。デメリットがあるからやめておこう、ではなく、デメリットには目をつむり、メリットを取りに行こうというような。

それにしても東京23区や川崎市への極端な人の流れ込みはいつまで続くのでしょうか。不謹慎ですが、人が集まるだけ集まったところで首都直下地震なんて起きなきゃいいですが。でも本当にそうですよね、震災など考えるとあまり人口が集中しすぎるのはリスクも大きい気がします。横浜市は2019年に人口のピークを予想しているみたいですが、今年来年がピークでもおかしくないかもしれません。より都心に近い川崎市の人口増加が想定を上回っている状況ですからね。まあ遅かれ早かれ東京近郊もみな人口減少社会の波に飲み込まれていくわけですが、これから世の中はどう変わっていくんでしょう。インフラの問題がありますから、駅周辺の市街地に居住を誘導していくような政策がいずれは始まったりするのかな・・・?


おしまい

鶴見区は人口増加率トップ、港南区は人口減少

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つづき


鶴見区・・・横浜市トップの人口増加率ですね。区内を町名別に見てみると、駅から遠い内陸部などでは人口の減っている町も目につきますが、でもまあ増えている町もあるのでトントンくらいでしょうか。明らかに大きく増加しているのは南武線京浜東北線京急線に近いエリアですね。マンションがたくさんできた影響でしょう。300戸クラスのマンションが1つできるだけで1000人近く人口が増えますからね。鶴見駅から品川駅まで20分、東京駅まで30分と都心部へのアクセスは横浜市の中では抜群ですが、昨今はそんな鶴見区の利便性の良さが見直されている気がします。人口増加率は鶴見区が4.6%、次に港北区が4.3%、神奈川区3.4%と続きますが、どこも都心と横浜駅をつなぐ鉄道路線上に位置しているのは興味深いです。


港南区・・・横浜市の南部に位置します。この5年で2.4%の人口減少。7年くらい前から減り始めているようです。港南区といえば、その玄関口に上大岡駅という京急線の大きな駅があります。京急のほかに市営地下鉄も乗り入れてますね。駅周辺には京急百貨店をはじめ、大きな商業施設が立ち並び、買い物や飲食する場所に困らない便利な街というイメージがあります。実際、町名ごとに詳しく見てみると、上大岡駅周辺の最戸、大久保、港南1丁目辺りではマンションができたりして人口が増えているようです。しかしながら、区内その他の町ではやはり全般的に減少しています。


港南区に限らず、高度経済成長期に都心通勤者のベッドタウンとして開発された横浜の郊外住宅地は需要が減退している感じですね。まあそのへんはベッドタウンが形成された経緯を考えれば当たり前なのかもしれません。今は当時とは逆で、人口減少社会へと移り変わりましたし、企業所有地の放出や規制緩和などによってタワマンなどの大規模マンションが大量に供給され、もっと都心に近い場所に住めるようになってきたわけですから。また、一家族の人数が減っていることも一因なのでしょう。私の子供の頃(80年代)は周りを見渡しても2人~3人兄弟が当たり前でしたが、今は1人っ子も珍しくありません。3人家族であれば、それほど広い家は必要としないので、通勤などの利便性を犠牲にしてまで郊外の庭付き一戸建てを買おうというふうにはなりにくい気がします。さらには子供のいない夫婦やそもそも結婚しない人も増えています。1985年には生涯未婚率は男3.89%、女4.32%だったのが、2015年にはなんと男23.37%、女14.06%まで上昇しているそうです。単身者は郊外に庭付き一戸建てを買いませんからね。




つづく

藤沢市、海老名市、大和市も人口増加

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つづき


川崎市横浜市以外、神奈川県内で人口の増えている自治体ですが、藤沢市、海老名市ときて、次は大和市ですね。この5年の人口増加率は1.84%と横浜の南や西の行政区に比べてやはり高くなっています。

藤沢市、海老名市と違い、大和市は小児医療費助成では、横浜市と比べてもそれほど有利というわけではないですね。

いつも地図を見ていて思うのですが、大和市って小田急江ノ島線に沿ってとてもコンパクトな形をしています。市内のほとんどのエリアが最寄り駅まで徒歩20分ほど(1.6キロ)でカバーされているのではないでしょうか。坂も少なく平坦な土地が広がっている印象ですね。一般的に駅まで徒歩15分くらいまでが徒歩圏と言われているようですが、私も徒歩15分以上だと住むのはちょっと厳しいかなあという気がしてしまいます。さらに、家から駅までの道のりに坂が多かったりすると、もう無理ですね。。

大和市は駅近、平坦な場所が比較的多いのでそういう部分で住みやすい暮らしやすいと感じる人が多いのかもしれません。物件価格も手頃ですしね。これも今の時代大きなポイントかもしれません。朝の時間帯で大和駅から新宿駅まで小田急線で1時間となんとか通勤可能です。横浜駅までなら相鉄線で25分前後とちょうどいい距離ですね。

今後、世の中がさらに高齢化していくと、駅から遠かったり坂が多かったりするエリアはますます敬遠されていくような気がします。若い人も車を持たずに駅近に住みたいという人が多いようですし。そういう意味では、都心から距離はあるものの、駅に近いエリアが多いコンパクトな大和市には一定の強みがありそうな気がしますね。


あと気になるところでは・・・


川崎市に戻って


麻生区・・・3%超の人口増加。意外と増えてるなあといった印象ですが、小田急多摩線はるひ野駅(新駅だと思っていたらすでに開業から12年・・・)の周辺などで戸建の開発分譲がまだ続いているんですね。その影響もありそうです。さらには来年から小田急線の複々線化で混雑率、所要時間が改善されるとか。


toyokeizai.net


朝のラッシュ時間帯で町田駅から新宿駅まで現行48分が38分に短縮される見込みだそうです。新百合ヶ丘など小田急線の郊外住宅地である麻生区にも恩恵がありそうですね。




つづく

東京23区と川崎市の人口増加が凄い

各自治体のホームページから現在と5年前の人口を調べてまとめてみました。


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東京23区・・・この5年で5%の人口増加、およそ45万人も増えています。川崎市横浜市の20万人規模の行政区2つ分増えたということですね。東京恐るべし。。


川崎市・・・全体で4.5%の人口増加。全区で人口が増えています。特に武蔵小杉の中原区では7%超、幸区、川崎区も6%前後と大きく増加しています。この辺りは元々工場が多かったエリアですが、工場跡地の再開発などでタワマンのような大規模マンションが次から次へと建てられている影響なのでしょうね。


横浜市・・・全体で1%の増加。鶴見区港北区では4%を超える増加、神奈川区、西区が3%前後でそれに続きます。川崎市中原区~川崎区に隣接する鶴見区港北区にも工業地域があり、そうした場所ではやはり撤退した工場跡地に大規模マンションが次々と建てられていて、それが大幅な人口増につながっているのだと思います。一方、横浜市内でも南や西に位置する行政区では人口が減少しています。


現在は東京一極集中または都心回帰の時代などと言われますが、こうして見るとたしかに都心部に近かったり、通勤などに便利なエリアほど人を集めているように感じますね。


しかしながら、県内に目を向けると、横浜市よりも東京都心まで距離がある藤沢市、海老名市では2%を超える高い人口増加率となっていたり・・・?横浜市内の南や西の行政区に比べれば明らかに高いと言えますね。


なぜなんでしょう?理由は色々と考えることができると思いますが・・・


たとえば、藤沢市や海老名市は子供の医療費助成が手厚いことが知られていますね。藤沢市の場合は、子供が病院にかかっても小6まで無料、海老名市にいたっては中3まで無料と東京23区と変わらない手厚さです。一方、横浜市などは子供が1歳以上になると、所得制限がかかってしまいます。


子供の病院代は馬鹿になりませんので、子育て世代にとっては藤沢市や海老名市は、横浜市と比較してそういう部分で魅力的に映るのかもしれません。


あとはなんでしょう。海老名は大きな商業施設があったり、東名高速圏央道が使いやすいのは帰省や旅行を考えると便利だろうなと思います。鉄道も相模線、小田急線、相鉄線があるので、東京都心へは遠いものの(通勤時間帯で海老名―新宿が1時間)、それでも東京、横浜、湘南、相模原と各方面へアクセスできたり。都心勤務でもなんとか通勤できますし、横浜や湘南、県央地域に勤務しているなら、通勤は問題にならないですしね。不動産価格も横浜、川崎に比べて手頃で、子供の医療費も無料となれば、たしかに魅力がある気がします。


藤沢市東海道線があるので海老名よりも都心通勤は便利かもしれません。通勤時間帯で藤沢駅-東京駅が1時間足らずですね。藤沢の場合はなんといっても湘南の海が近いというのが最大の魅力でしょう。海は子供にとって最高の遊び場(大人にとっても?)、子供の医療費無料と合わせて、子育て世代には魅力が大きい気がします。都心通勤にはちょっと厳しいけど、そういう魅力を考えたら許容範囲だよという人も多いのかもしれません。



つづく