金沢区は人口減少、青葉区は人口増加、西区はもうすぐ10万人

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つづき


金沢区・・・横浜市の南端です。この5年で3.3%の人口減少、10年くらい前から減り始めていますね。金沢八景駅から横浜駅まで京急線で20分ちょっと。品川駅まで50分前後。東京駅までは1時間。そこまで通勤に不利な印象はないですが、なぜなんでしょうね。町別に見ると、瀬戸や釜利谷東2丁目で200人近く増えていますが、このへんは金沢文庫金沢八景の駅前なのでマンションができた影響でしょうか。大道2丁目は駅から離れていますが、戸建の開発分譲でもあったのか180人ほど増え、富岡東5丁目も160人ほど増えていますが、こちらはやはり京急富岡の駅前ですね。他にもところどころ人の増えている町がありますが、やはり区内全般で減少しています。金沢区八景島シーパラダイスがあり、今や潮干狩りでとても有名になった海の公園、また山側には金沢動物園やローラー滑り台のある金沢自然公園があったりと、自然環境にとても恵まれています。特に子育て世代にはとても魅力的に思えるのですけどね。都心や横浜までの所要時間は藤沢と同じくらいで、海を抱えている点も似ています。が、藤沢市では人口が増加していて、かたや金沢区は人口が減少しています。なぜここまで違うのか。全国的に有名な湘南ブランドとの差でしょうか。藤沢市横浜市の小児医療費助成の手厚さの差でしょうか。金沢区には釜利谷南3丁目4丁目など個人的に好きな住宅地があります。区画が広く、道路も広く整備され、山の緑が近くに感じられる高台の住宅地です。金沢文庫駅からバスで10分足らずですが、4丁目は少し減りましたね。横浜市全域にわたって言えることですが、駅まで遠かったり、アップダウンがきつい既存の住宅地は人が減っている印象ですね。


金沢区の北側で接する磯子区が2.7%も増加しているのが意外でなぜかなと思って調べてみるとプリンスホテル跡地にブリリアシティ横浜磯子という1230戸の大規模マンションができていたようで。これだけで3000~4000人くらい増えているんでしょうね。



青葉区・・・この5年で1.2%の人口増加。青葉区横浜市でも屈指の住環境、子供の教育環境の良さを誇り、市内で2番目に人口が多い行政区です。最も人口が多いのが港北区で、3番目に多いのが鶴見区です。港北区鶴見区は、工業系地域から工場が次々と撤退し、その跡地に大規模マンションが順々に建てられ人口を大きく増やしていますが、青葉区は元から住宅地として開発されているのでそのあたり事情が違いますね。この5年の間に建てられたマンションを見ても、それほど大きなものはなかったようです。


お隣の宮前区は3.3%と青葉区よりも人口を増やしていますが、こちらは学校跡地、社宅跡地が出てきて400戸クラスの大規模マンションが相次ぎました。その影響が大きいのでしょう。あとは宮前区のほうが渋谷寄りということで昨今の都心回帰傾向もあるのでしょうか。新築戸建てなどを見てると、宮前区は駅から離れると3000万円台~4000万円前半の物件が結構ありますね。駅からバス10分15分でもトータルの通勤時間で1時間ほどであれば、たしかにお得感はあるような気もしますがどうなんでしょう。建売りをやってる人に聞いた話では「今は安くないと売れない」とか「安い物件から売れていく」らしいですが、そういう部分もあるんでしょうかね。


青葉区に話を戻すと、今度たまプラーザでドレッセWISEたまプラーザという大きなマンション(278戸)が来年の完成になるようです。300戸に近い大きなマンションは青葉区では久しぶりではないかと思いますが、駅に近いということもあり、価格はだいぶ高いみたいですね。こういう大きな物件に区外から子育て家族世帯がたくさん入居すれば人口がドンと増えるのでしょうが、あまり価格が高いとどうなんでしょう。区内に住む裕福なご年配夫婦の住み替えが多くなるのでしょうか。ご年配の方々の住み替えで空いた一戸建てに、若い家族がどんどん入ってくれば良いですが、青葉区も駅から徒歩15分以上離れているエリアが多く、やはりアップダウンがあるところですからね。その分、安ければいいのでしょうが、良好な住環境を保つため最低敷地面積が125平米以上と定められた場所が多かったり、青葉区というブランド感も手伝っているのか、都心までの所要時間の割にはやや高い物件が多い印象です。


東京都心の大手町、丸の内エリアに勤務している場合、たまプラーザ駅から大手町駅までの朝の所要時間は田園都市線でだいたい50分弱ですが、たとえば、JR東海道線沿線を調べてみると、戸塚駅から東京駅までの所要時間は45分を切ったりします。でも物件価格は戸塚のほうが断然安いですね。さらには青葉台駅から大手町駅までと、藤沢駅から東京駅までがだいたい1時間弱と同じくらいの所要時間ですが、やはり藤沢周辺のほうが安いです。共稼ぎで時間に余裕のない家庭が増え、また、全体的に不動産が値上がりして手が届きにくくなっている状況下、通勤時間と価格のバランスをシビアに見極め、また手が届く範囲でということで、今後は戸塚や藤沢、大船あたりが若い方を中心に見直されてきそうな気がします。というか、藤沢はすでに人気と言っていいのかもしれませんね。小児医療費助成のお得感や湘南の海の魅力を考えれば、戸塚や大船をこえて藤沢まで行ってしまっても、と考える人は結構いるのではないでしょうか。


アベノミクス以降、不動産価格は大きく上昇しましたが、収入が大きく上昇したという話はあまり聞きません。不動産の一次取得者である若い人が割を食っている時代ですね。アベノミクス前からすでに不動産を所有していた人は、買い替えに際して、自身の所有する不動産も値上がりしているわけで、前の時代に比べて不利になることはないですから。ローンを組める期間が5年短くなったことくらいですね。



西区・・・5年前に比べて3%の人口増加。みなとみらい地区には断続的にタワーマンションが建てられてきましたが、つい最近も新たに2つ(500戸以上)できました。西区の人口はもう少しで10万人に到達です。みなとみらいは空き地や暫定施設が多かった印象ですが、近年は景気の手伝いもあって企業誘致が上手く行き始めたのか、次々と企業が進出を決めています。みなとみらいの就業人口が増えると、横浜市内の住宅需要が増えるでしょうから、かつて都心通勤者のベッドタウンとして開発され、今は人口を減らしているエリアにとっても多少なりともプラスに働きそうです。横浜市の郊外住宅地に住み、みなとみらいまで30分くらいで通勤。どうでしょうかね。



きりがないのでこのへんで・・・


東京23区、川崎市は人口増加の勢いが凄まじいです。横浜市では東京駅まで30分の鶴見駅を擁する鶴見区が人口増加率トップ、次いで港北区神奈川区、西区。まさに東京一極集中、都心側への回帰といった現象がそのまま見て取れます。背景には職住近接志向の高まりがあるのでしょう。単に大規模マンションをばんばん建てることができるエリア(工場跡地などを抱えているエリア)の人口が増えているという見方もあると思いますが、それも需要があってのことですからね。

政令市以外では、藤沢市、海老名市、大和市茅ヶ崎市の人口増加率が高いです。都心通勤圏としては遠くなりますが、小児医療費助成が手厚かったり、不動産価格が安かったり、湘南の海が近かったり、JR東海道線が使えれば、意外と都心までの所要時間は短かったりと、今どきふうに言うとコスパが高いとでも言うのでしょうかね。

お金をかけられる人は職住近接志向、お金をかけられない(かけたくない)人はコスパ志向、ほかにも海で遊ぶのが好きだから海の近くに、のような趣味志向というのもありそうです。住む場所を選ぶときに、なんとなくバランスを考えて・・・ではなく、優先したいことをはっきりさせてそっちに尖っていく人が増えているような気もしますね。メリットとデメリットがあるとき、デメリットがあるからやめておこう、ではなく、デメリットには目をつむり、メリットを取りに行こうというような。

それにしても東京23区や川崎市への極端な人の流れ込みはいつまで続くのでしょうか。不謹慎ですが、人が集まるだけ集まったところで首都直下地震なんて起きなきゃいいですが。でも本当にそうですよね、震災など考えるとあまり人口が集中しすぎるのはリスクも大きい気がします。横浜市は2019年に人口のピークを予想しているみたいですが、今年来年がピークでもおかしくないかもしれません。より都心に近い川崎市の人口増加が想定を上回っている状況ですからね。まあ遅かれ早かれ東京近郊もみな人口減少社会の波に飲み込まれていくわけですが、これから世の中はどう変わっていくんでしょう。インフラの問題がありますから、駅周辺の市街地に居住を誘導していくような政策がいずれは始まったりするのかな・・・?


おしまい