港北区、青葉区、戸塚区の人口動態、中原区(武蔵小杉)台頭の影響

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つづき


港北区・・・社会増加数は平成20~22年にガクッと落ちましたが、東横線副都心線直通の効果なのか、盛り返していますね。現在、港北区の自然増加数は1300人ほどで、市内で最も多くなっています。また10年前からの自然増加数の減少幅も小さいですね。社会増加をキープしていること、なかでもこれから子供を生もうという若い世帯の転入が割合として多いのかもしれません。なぜなんでしょう、東横線の人気ということなんでしょうか。東横線は都心に勤務する人だけでなく、横浜方面に勤務する人も沿線に抱えることができますね。その点では鶴見区も同じです。ここ数年の横浜市の人口増加をけん引している港北区鶴見区ですが、横浜市内で最も都心に近く、都心と横浜どちらにもアクセスが良いという共通点があります。今はまだ勢いを感じますが、この両区の人口動態が弱くなってくると横浜市も本格的な人口減少に入っていくのかもしれません。


青葉区・・・この10年の社会増加数はあまり多くなく、自然増加数も減少傾向です。10年前は自然増加数が市内トップで1600人もありました。ということは平成18年より前に社会増加数が多かった時期があることが想像できますね。青葉区グリーンライン開業の前年である平成19年、そして平成20年と社会増加数がマイナスまで落ちましたが、それ以降も都筑区のほうに需要を取られている部分がある気がします。青葉区都筑区は似ています。緑が豊富で、区画の整った住宅地。平均所得が高く、教育意識のたしかな家庭が多いことも挙げられます。都心までの通勤時間も同じくらいです。両区とも住環境や教育環境を重視したいと考える子育て層に人気があることが想像できますが、グリーンライン沿線という選択肢が増えた分だけ青葉区の需要は減った可能性もありそうです。


戸塚区・・・平成23年から転出超過が3年続くなど、近年は社会増加数があまり強くないですね。自然増加数も平成18年は1000人を超えていましたが、2年前よりマイナスとなっており、平成23、24年は人口減少となっています。が、隣接する泉区港南区栄区に比べれば、人口動態の弱まりは遅く、金沢区などを見ても横浜市南部の中では健闘していると言えます。なぜでしょう。JR東海道線横須賀線が走っており、都心部への距離の割には所要時間が短いという利便性が理由としてあるように思います。どの区にも言えますが、今後はますます自然増加数のマイナスが大きくなっていくでしょうから、そのマイナスを社会増加数で補えなければ、人口減少になっていくということですね。



港北区青葉区とその周辺の行政区の社会増加数を平成7年まで遡ってみました。


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こうするとまた色々と見えてくることがありますね。青葉区の社会増加数は平成18年から勢いが落ちています。理由としては都筑区でのグリーンライン開業の影響もあるのでしょうが、宮前区、中原区での社会増加数が増えた影響も相当にありそうです。宮前区は青葉区の隣で、田園都市線で1つ渋谷側になります。中原区は武蔵小杉ですね。

平成20~22年の港北区の社会増加数の減少も、都筑区グリーンライン開業の影響がありそうですが、それとともに隣接する中原区での社会増加数が増加して需要を取られたことも一因としてあるのかもしれません。

中原区の社会増加数は平成22~24年に一度落ちていますね。平成23年には東日本大震災がありましたが、平成23、24年はその影響なのか、中原区だけ極端に落ち込んでいます。地震対策として免震構造や制震構造が採用され、安全がうたわれているタワーマンションですが、東日本大震災のあとは一時的に需要が落ちたのかもしれません。平成25年からは元の勢いを取り戻していますが、平成25年は東横線副都心線直通が始まった年ですね。ちなみに横須賀線武蔵小杉駅開業は平成22年になります。

都筑区は平成25年から社会増加数が弱くなっていますが、見事に中原区と強弱が入れ替わる形になっています。港北区東横線副都心線直通をきっかけに勢いを取り戻し、需要を奪い返している影響もあるのかもしれません。ただ、平成27、28年の都筑区の社会増加数は、前回記事のとおり傾斜マンション問題で余計な転出があるはずなので、実態としてはもっと増加していると思います。

こうしてみると、この10年余りの間に中原区が台頭してきたことで周辺エリアに及ぼしている影響は大きそうですね。




おしまい